建築家日比龍美BLOG

HITBIT 心もよう vol-116 October 2019

HITBIT[心もよう]vol-116 October 
9月は大変失礼しました。9月号は休刊しようと思いましたが、迷いつつタイピングをし続けていた思いを加筆修正しつつまとめ上げ、投稿日を本当の日付より一月も繰り上げ、投稿しました。vol-115・・・を、あらためておよみいただければと、身勝手にも思いおります。
       ――スズメバチとの戦いから・・・己の愚かさを知る――
これを書いています今日は、すでに11月5日です。数日前から気温が4・5℃下がって最高気温が18℃から22℃あたりをさ迷っているようです。
宵ごとのウオーキングコースの街路樹。イチョウ・いちょう・銀杏の並木が一昨日3日頃から盛んにギンナン・銀杏を歩道に落とし始めました。
例年と違って、実は小さいのですが落ちる量は多く、そのギンナンの喬木が広い歩道の歩行用と自転車用の隔てに10mほどの間隔を置いて在り、それを結ぶかのようにアベリアなどの低い刈り込み帯が隔てている。
黄色く熟した実が自転車や歩行者に踏みつけられ、つぶれて散り敷いている。しかし、例年に追ってくるギンナンの腐る臭いは感じられない・・・不思議だ。
そういえば、ボクの観察では、黒松は枯れる年には、例年以上に樹形を覆いつくすかのように小粒のマツカサをつけ立ち枯れるが、このイチョウの街路樹は枯れる様子はない。そう、この小粒で大量のギンナンは、この夏の異常な高温そして多発する台風と多雨、その異常ともいえる気象状況に身をもって感じたのか、松に似た生態・・・枯れる危機感・・・そんなものを体現してこの世に示しているのだろうか・・・と、思いめぐらしてもいる。
そういえばもう一つ、9月末から10月初めのこと、”スズメバチ“が我が家の周囲を盛んに飛びまわていたが、ついに家の中にまで飛び込んでくるようになった。時にはキッチンそして居間さらに居間のベランダと、ようやく涼しさが感じられる季節の変わり目、いたるところを数匹いや5・6匹と飛び回るようになった。そして間もなく台所の換気扇、その屋外フードの中に巣をつくり始めたらしく、換気扇カバー越しに鉢が大量に飛び回る恐ろしい羽音が聞こえるようになった。
ボクは恐怖にかられ、不織布でできた換気扇カバー越しに、室内からあの赤い缶の”ジェット噴射でハエ・蚊を落とす!/アースジェット/無香料・目鼻咽喉にやさしい低刺激”という“やつ”を、バンバン・シュウシュウ・・・換気扇の回転を止めたり、寸動させたり、回転させたり、さらに、回転を止めたり、寸動させたり、停止したり・・・間にまに、バンバン・シュウシュウ・・・を繰り返し、繰り返し、10日間ほど戦い続けた・・・。そう、この戦い・・・ボクにとってはまさに戦い、スズメバチとの果てし無き戦い・・・、幸いに不織布のカバーのおかげでハチの直接の反撃はなかった。それで、不織布でできた換気扇カバー越しに、室内からあの赤い缶の、ジェット噴射でハエ・蚊を落とす!/アースジェット/を、火炎放射器か毒ガス噴射機さてはデモを蹴散らす催涙ガス入り放水銃、バズーカ砲・・・ええ、どうでもいいけど・・・とにかく、気持ちは戦士、襲い掛かる敵を振り払いつつも、一日に何度となくひるまず襲い来る敵。このひるまない敵・補充される敵兵・スズメバチ軍団を壊滅させるべくボクは孤軍奮闘・・・ただし、このボクには最新兵器、この強力極まりない、この時は半信半疑ながら・・・ええっ、このボクは独り、信じるしかない”アースジェット“・・・時には、敵・スズメバチの寝込みを襲って真夜中の闘い、さらに気温が最も低い夜明け前、また、雨降りの時・・・などなどと、孤独な戦士・ボク・リュウは自然条件を考えつつ戦いました。
そう、この気象状況を味方につけること、すなわち、近代戦の必須・・・それで、気象学・気象観測の技術・論理は急激な進歩を遂げたのでした。
そう、第一次世界大戦、第二次世界大戦・・・工業力と科学技術を背景にした大戦・・・はい、航空機やタンクといった近代戦には、気象の把握が必須となったのです・・・。ええ、もちろんそれに加えて、ゲリラ戦も・・・レジスタンスの闘士のつもり・・・そんな、ゲリラ的知略・策略・科学的ともいえる戦術を駆使し、敵軍を撃破・・・本当に、撃破そのもの・・・ナバロンの要塞・・・を陥落させた知恵と勇気・・・ええ、為せば成るなさねばならぬこの戦い・・・スズメバチという侵略者・・・そしてほぼ10日、敵の羽音は遠ざかり、軍団の補充も補給も途絶えたのか、そう、ロジスティック・・・この補給ということ、人的・物的・武器弾薬・・・この侵略者・スズメバチ軍団の補充・補給路をボクは断ち切って、排気口外部フード(洞窟要塞)に立てこもった黄色に黒の横縞軍団を根だやしにと立ち向かった。
さらに、どこから入り込んだのか、女王バチ、立派な胴・張った腰・・・いかにも多産系のその体つき・・・グラマラスそして極めてセクシー・・・働きバチの二倍ほどもある彼女・女王が、キッチンへ紛れ込み、そう、アースジェットで弱り切った、見事な肢体を鼓舞して挑んできたのだが、ここで墜落、真っ白なカウンターの上にその美しい身・肢体をのたうちまわし、ボクを悩ませ、最後の羽音を幾度も幾度も発し、ついにこと切れた・・・。
ああっ、ボクは勝利したのだ・・・そう、この凶悪極まりないが、あまりにも美しい、スズメバチの軍団・・・その一個師団をボクは屠ったのだった・・・それもその女王をも・・・この比類なき美しさを持つ女王をも・・・。
・・・しかし、この戦い、ああなんと空しい戦いだったことだろう・・・。こんなにも美しい虫の一個師団を全滅させるなんて。
・・・それは恐怖から、そう、そのスズメバチの恐ろしさは、ただ聞き知っていただけなのに、実体験して恐怖を持っていたわけでもないのに、ボクはこのスズメバチの一師団を、そして女王までも・・・そう、根絶したのだ・・・この罪深いこと、訳もわからず、聞き知っただけの恐怖心から、ボクは、最新兵器”アースジェット“を、大量に買い込み蓄え保持し(毎年買いこみ蓄える・事実は2・3本)・・・ついにそれを使い切った。そんな空き缶がキッチンカウンター上にごろごろと何十本も(本当は2本)砲弾の薬きょうが戦場に転がるように・・・さらに、そこ、換気扇の外部フードの下には数百匹、事実は数匹(働きハチはとっとと荷が去ったのか)の最後の戦士ハチの死体が(重なるようにごろごろと転がり)、フードの中には、まるでナバロンの要塞の爆撃破壊し尽くされた、廃墟のように、縞模様を浮かび上がらせた、五月のぼり鯉のウロコのような美しいグラディエーション模様の黄色の文様が無残に破れて残っていた。
・・・ハチが巣を作る年は台風が多い、と昔から言うと、父母から聞いていました。
本当に今年のハチの活動の季節、台風があまりにも多く、その被害も甚大です。昔の人たちは、気象学を知っていたわけではない。ただ経験からだけからも、その前兆や現象から、台風とハチの営巣が関連すると、ボク自身は、黒松が枯れる前の年、その木が異常なほどのマツカサをつけること(これはボクの観察からの報告です・・平和公園の森の中で感じたこと・知ったこと)・・・などと、その生命と自然とのかかわりを、人は常に、目にし、心に感じていた前科学の時代。そして命のむなしさも生きものの・・・植物・動物・・・ともに、その命の限りあることも・・・空蝉・うつそみ・・・そこに古代の人、日本人は”むなしさ・命のはかなさ“ということにも気づき、それを感じる心を大切にしてきました。それが、この国土・二ホン列島に住む我々二ホン人の心の深層に宿って、この四季の移ろいを心待ちにし、その去り行くのを惜しみ、かつ、楽しみ哀しみ寂しがり、歌い奏で、歌に詠み物語に表現し、人の心と自然のなす世界の立ち切れぬことを享受し、いとおしんできたのでした。そして、そこにいろいろな意味での平和や平安があったのでした。そう、雪が解け小川にせせらぎの音が聞こえ、桜花も遠く近くの里や山肌に白く時に淡く見出し、迷い蛍を蚊帳の中に見出し息を詰め、棚田に張られた水面の満月に堪能し、その畔に白もわずかに混じる真っ赤な曼殊沙華の群れを見出し、稔る稲田に黄金の美しさを見、さらに安心を同時に見て、紅葉も雪景色も若葉の風に揺れる五月の山々も、風の吹きならす木々の枝のうめきにおののき、か細く降る雨に濡れる庭に心を置き・・・そう、誰が争いを、戦争を好むのでしょう.スズメバチの恐怖に思わず大量殺戮・アースジェットを使って、真夜中と夜明け前のゲリラ戦までやらかしたこの夏の愚かなボク、令和元年の夏のボクは、体調もさることながら、心も病んでいたのかしら、そう、孤独感が大きくのしかかってきて、孤独なバカゲタこと、ことにスズメバチとの攻防に明け暮れた10日ほどのこと。
ええ、人は愚か、ボクは愚かの極み・・・日ごろは戦うことを疎み、戦争に反対し,軍拡には対しながら・・・戦いを忌みながら・・・その何でもない、実態を見聞きしただけなのに、恐怖におののき、こんな戦争をしてしまった、ボクです。
ああっ、スズメバチでよかった。恐怖心は大きくあったけど、それはまだ最新兵器”アースジェット“をもってすれば、最初から勝敗はついていたのでしょう。ただ愚かなボクは、ここへ書きつらねたように、あらぬ恐怖心・幻想の恐怖心が先行し、かつ、ボクが自分自身の恐怖心を抑えられないことと、手元近くに戦いの武器最新兵器”アースジェット“が存在したことが、愚かな戦争へとボクをボク自身が駆り立てたのです。
・・・そう、これは”寓意“・・・しかし、これは笑い事ではありません。たかが、スズメバチの侵略に怯え震え上がったボクは、日ごろの自制心を失って、いや、もともと自制心は希薄か???かつボクはスズメバチという、概念的な敵、襲い来るに違いないその攻撃性の過大な世評を信じ、殺戮に走りました。本当は、ボクには確信があったのです、それは“こんな敵に負けるはずはない、やっつけることが出来る”と、たかをくくっていました。
そう、人、人間はこうして、戦争という悪魔の手中へと身をゆだねるのでしょう。大げさではなく・・・。
そう、スズメバチと人は生態的に相いれない決定的敵対関係にあるのでしょう、しかしこれが人間同士・国と国同士ではどうなのでしょうか。
・・・ええ、思います・・・人間同士、決定的な敵対関係なんてあるはずはないと、“人間の性善説”をボクは信じます。人間、話し合って分かり合えないはずはないに違いないと、話し合えば必ず分かり合えるはずだと、虫とは違った”心”をもつ人類・・・それが落ち着いて語り合えば、必ず分かり合える、指を掛けた赤いボタンを押すなんてことにはいきつかないのではと、このボクの愚か極まる戦争体験?から、改めて考えたことです。

9月の中頃から今月10月にかけて多くの台風が日本列島を襲い、防風雨がこの国土に惨事を引き起こしていく。今年の台風・・・15号17号19号21号と、奇数番号の大風が、猛烈な雨降りを伴いながら東関東・甲信越・東北へと襲い掛かった。ひと月に降る雨量を一日で降らせる今年の台風・・・。
被災された方々・方面の方々へ・・・お心を強くお持ちくださり、この苦境を乗り越えていただきたいと、心から願いおります。
とにかく、季節の変わり目、お体お心へ、インフルエンザが入り込まないようご注意ください。予防注射も急いで・・・そして、お元気で・・・再見!
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